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6/18//2015  材料技法

玉堂に倣う

■  広島県三次市の奥田元宋・小由女美術館開館で先日行われた川合玉堂展、その開催に付帯したイベントとして行われたワークショップ講師を仰せつかったわけですが、そのおりの事前準備、作業の進め方の検証についてを紹介します。

※「玉堂に倣う」奥田元宋・小由女美術館ワークショップ
http://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/newcon/news/2015/050301/index.html
 
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 ワークショップに使用する和紙を何にするか?またその実際の使用において、どのような状態で行うこととするのか?

 玉堂が命名し晩年使ったと言われる蔵王紙も手に入れましたが、結論としては、玉堂の著した「日本画実習法」の初心者の学び方にあるように薄美濃紙にドーサを引き、裏打ちを行ったあとシナベニヤに仮張りした状態としました。
※画像は用意した各和紙へのドーサ引き実験の様子

 
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 準備した用紙に木炭で当たりをつけます。実施するのが初夏ということでもあり、それらしい絵を題材とすることにしました。

 
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木炭の当たりを手がかりに墨書きをします
(余分な木炭は墨書きをする前に羽箒で払って落としておきます)

 
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濃淡も着けます。
注意するのは筆の当たり、どのような強さ、状態で筆先を紙面に当てるか!
<玉堂の筆意に倣う>のです。

 
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濃淡も積極的に 全体を描き進めます 

 
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筆先のあたり方、墨の濃度に細心の注意を払います

 
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サンプルAの墨書きの終了

 
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サンプルB作成を実施

サンプルAは要素も多く墨書きの量も多いため、より簡単に取り組めるサンプルBを追加実験しました。また手本そのままでは、絵の大きさもあり、作業的に難しいので、重要な要素を抽出したシンプルな構成の絵としています。

 
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木炭で大きさや位置、形の当たりをとることの難易度を考え、多くの方々が慣れていると思われる鉛筆使用を実験です。

 
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墨を擦り、お皿にとって濃度を決めます

 
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鉛筆の線をガイドに墨描きをします

 
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墨が乾いたら、練りゴムなどで鉛筆、木炭を和紙表面を痛めないように慎重に消します。その後、羽箒でゴミを払います。

 
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使用する絵の具を事前に準備します。
これらを同時に画面に塗り、暈しを行い色と色とのグラデーションを作り出します。

 
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画面の中で絵の具を混ぜたり、グラデーションを作ったり、小野竹喬さんの波切村描法を調査したことも参考にしています。

 
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実際のワークショプの様子 一日目 墨描きを行っています

 
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画面の中で絵の具を混ぜたり伸ばしたり 実際の様子です。

 
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二日目、背景の乾燥をまって細部の描写、仕上げです。

参加者皆さん、完成することが出来ました。