様々な技法、描法については、素材との関連性も有り、具体的な授業テーマとしやすいものです。なるべく通り一辺の技法体験としてだけではなく、素材の選び方や、その技法を用いるメリット、デメリット、そのデメリットを補う補助的な作業などといったことにまで広げて授業を行うようにしています。
　もちろん先人の用い方、価値観の現れについての考察も忘れずに。
　

　選択する和紙の厚みの違い、異なる作業プロセスの意味。基本作業を体験した後は、求める結果に必要な素材選択、作業の推測、仮定を行い新たな制作を行います。

　※画像は「揉み紙」の試行・制作

　銀の硫化実験。ドーサ液によるマスキングの後、硫黄粉によって硫化する手法の他、画像のように硫黄燻蒸法によって実験も行いました。それぞれのメリット、デメリット、可能性の見つけ方、実際に作業を体験することで見えてくること感じられることが変わってくるのです。

　偶然を必然に。

　なぜこのような結果が出来たのか、推論、再現可能な方法を見つけることが出来れば、オリジナルな表現獲得にも結びつくのです。

　描く線、形。現れた痕跡。

　同じ作業だからこそ、「筆」という道具の使いこなしが注目もされるのです。

　光琳の流水を硫黄粉によって再現したおりに感じたこと、中国の書の学び方、石に刻まれた字、拓本。書を描くことでより筆の痕跡、拓本との関連性を強く感じることが出来ました。（趙さん制作）

　裏打ちの作業、紙の補強であったり、技法を補完するものだったり。

　技法から作品へ

アイロンを使った箔の焼き合わせ

切金の実験

切金の実験

竹刀を作る

絵の具を作ってみる　精製の実験

粒子の大きさによって分けられた自製絵の具

通常の銀箔と薄い銀箔の違い　砂子を撒いてみる

裏箔の様々な試み

箔と絹　その可能性について

中国の絵の具事情

韓国の色名　表現

中国の筆の良し悪し、素材について

軸となる（貴重な）竹素材について、木材を使う場合もある。毛質（原料）に対する考え方、中国水墨・描き方について。