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5/8//2022  材料技法

日本画の近代から現代

■ 日本画について考える時、その絵肌について考えることも重要な気がします。用いる材料について、そしてその用い方。どんな技術が一般的に使われたのかは、ある意味でその当時目指した価値観の明確な現れでもあるからです。
 
井原の華鴒大塚美術館、笠岡市立竹喬美術館、2つの美術館の企画展を拝見してきました。
 
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華鴒大塚美術館での展示解説。素材や技術的なことを中心に話しました。「日本画の近代」をどのように定義付けするかも関わりますが、注文主の求めに応じて描かれた時代から絵描き自身が描きたいものを描くようになった時代変化とも言えるかもしれません。古い絵画に用いられた材料や技術、それほど大きな違いはありません。重要なのは運筆に使い方、そして描き出される価値観。毛筆という道具をどのようなものと考えていたかが重要だと思うのです。もちろん同様に刷毛を使うことも。
何度も書いてきましたが、水の性質をいかに捉えるか、自然というものをどのように理解し、そしてその一員になることが出来るか。そんなことが価値観の根底、ごく当たり前のこととしてあったように思うのです。
 
 

 
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少し前になりますが、倉敷屏風祭りのはじまりについてのお話を聞くことが出来ました。

高度成長期、倉敷の街に100万人を超える観光客があった時代を経て30万人程度に落ち込んだ時代、いかにして賑わいを取り戻すかが考えられその一つとして屏風祭が行われるようになったのだとか。
 

 
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新3年生、学生がそれぞれの枕屏風を協力しながら各自製作中です。

 
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先輩から後輩へ技術指導を行っています。

当初、岡山県表具内装協会の皆さんに指導を受けた屏風づくりが5年継続している姿です。
 

 
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笠岡市立竹喬美術館見学の前、鳥越表具店を見学会参加者で訪ねました。
屏風制作指導、サポートのお礼と、制作継続の報告をすることが出来ました。

屏風づくり。和紙に日常的に触れること、刷毛や糊、水を使うこと。日本画を学ぶ上で、またこの国なりの表現を考える上で大切な機会をいただいたと考えています。