GONSET  GSB-100
GONSET社製 80〜10m SSB/CW/AM アマチュアバンド専用送信機です
公称入力100W PEP/CW  50W AM
VFOはもちろん、AC115V入力の電源も内蔵した、一体型の送信機です
当時、GONSET社では航空関連の無線機器や、モバイル中心の無線機器を販売していました
このシリーズとしては、GSB-101という、811A 4本のリニア・アンプの用意はありましたが、受信機の用意は無かったように思います
一つの例として、RME-6900受信機との組み合わせも、あったのでないかと想像します
大型・重量級の製品です
500W 280H 370D 
重量は、測っていませんが30Kg程度は十分ありそうです(75A-2より、明らかに重い)
1958年の発売のようです
発売当初の価格は、$480 という情報があります
当時の受信機 RME-6900 と並べてみました
GSBー100
なかなかの存在感あるお顔です
やはり左右対称がお好きな国民性を感じるデザインです
本機の構成
9MHz フェーズシフト(PSN)方式
  AMは、DSBです
  信号途中に、9MHzのノッチフィルタが使用されています
VFO:5.0−5.6MHz
3.5/14MHz帯は、ヘテロダイン用クリスタルは使用しません、そのまま差し引き or 加算です
終段は、6DQ5シングル
ALCは、ありません
出力は、一般的なπマッチの採用です

3.5−28MHz帯を600KHz巾でカバーします
28MHz帯は2分割:標準は、28.5−29.1MHz(L)と、29.1ー29.7MHz(H)

整流管2本、定電圧放電管1本、バイアス用整流器を除き、13本の真空管で構成されています
メーター表示ですが、終段電流とRF出力を切替えて表示できます
大型かつ重量級で、簡単にデスクの上に載せてチェックとも行きません
まず、ここでは見た目だけのご紹介です
リアパネルの様子です
右端は、外部ANT切替リレー接続端子
  送信時にAC115Vを出力
左に向かって
アンチVOX/スピーカー接続端子
  受信機のスピーカー出力を取り込んで処理します
外部スタンバイ端子
AC接続ケーブル
F・H
VOX感度調整
ANT出力
リニアアンプカットオフ用BIAS出力
シャーシ上をリア側から写しました
バンドスケールは、この頃の製品によく見られるバンドSWに連動して回転するドラム方式です
メインダイヤル1回転当たり、約15KHzで展開します

本機は鉄シャーシですが、錆も目につかず綺麗な状態です
  グレーの箱は、VFO部です

見えているクリスタルは、7/21/28L/28Hバンドのヘテロダイン用のものです
シャース上をフロント側から写したもの
左端中央
黒いトランス風のものは、オーディオ・ロー・パス・フィルタ
その右横に見えるものが、オーディオ・フェーズ・シフト・ネットワークです
  PSNの心臓部
オーディオ・ロー・パス・フィルタ(黒色)と
オーディオ・フェーズ・シフト・ネットワークの
アップです
手前に見えるクリスタルは、RF-PSNのキャリア/9MHzです
ファイナル部です
特に、シールドの用意はありません
シャーシ底面です
バンド切替ですが、ヘテロダインクリスタル部とRF部は、ベベルギアを使って90度ひねってあります
1950年代のSSB対応送信機といえば、このようなヘビー級のものが普通だったようです
クリスタルフィルタなどが高価だったころの、PSN方式を採用した送信機です
Hallicrafters HT-44と同様に、興味はあります
が、キャスター付きの台までは無くても移動させることは出来ますが、容易ではありません
     2023.09  JA4FUQ

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