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S-53の特徴というか、本機を確認できる機構部品
このでかい2075KHzのIFT群
ミキサーのプレートには、集中IF
これこそS-53です
S-53Aでは、小型のIFT(455KHz)に変更されています
集中IFもありません
ブロック型電解コンデンサは、劣化のためチューブラ型のものに交換されています |
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上蓋がこのように開く構造になっています
IFT下側の調整以外、すべてこの状態で調整できます
実際、ケースに収めないと周囲のノイズを拾ってS/Nが悪化します
S-38も同様ですし、通信用受信機 FRDX400でも同じでした
シビアな調整をするには、ケースに収めた状態で調整できることは、大きなメリットです |
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リアパネルです
向かって右から左へ
ANT端子
Phone出力
Phone ― スピーカー 切替スイッチ
Phone入力 レコードを聞くことができます
ACケーブル
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リアパネル側からシャーシ上面を写したもの
RF段はMT管、検波以降はGT管の組み合わせです
RF段には、当時最新のMT管を採用、です
50MHz帯までカバーの必要性から、ミキサー管(6BA6)とは別に、発振管(6C4)を採用したものと想像されます |
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このように簡単に上蓋が開きます
スピーカーが天板に取り付けられています
シャーシ―との接触不良問題を生じさせないよう、ケースの左右にシャーシとの接触を確実にするアースベロが用意されています
そのためケースの組付けには手がかかります(アースベロがシャーシに引っかかることを避ける作業が必要になる)
が、静かな受信フィーリングに貢献しているものと思います |
本機のダイヤル・スケールです
黄カーソル:メインVC
赤カーソル:スプレッドVC |
横行ダイヤルが流行りだした頃の製品です
今の状態は、52MHz付近を受信中です
50MHz帯の受信は、メインVCは抜ききった位置で、スプレッドダイヤルで選局するというナイスなアイディアというか、現実的な扱いです
50MHz帯とスプレッドダイヤルのスケールが上下の位置関係にある理由が分かります
メインダイヤルカーソルは、Dバンドまで(黄カーソル) この時、スプレッドダイヤルは100の位置にセットし、0の方向に選局です(赤カーソル)
Eバンドは、メインVCは抜ききった位置で、スプレッドVCが直接カバーします |
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トランス右のチューブラ型電解コンデンサ群は、ブロック型電解コンデンサ代替のものです(3個で対応)
シャーシ下の様子
トランスの右下のLは、BFO発振コイル
中央のトリマ群、オシレータ用
右端のトリマ群は、アンテナ入力用 |
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本機のIFは、2075KHzです
アンテナ入力にはトラップフィルタが挿入されているなど、IF周波数近辺のすっぽ抜け対策が取られています
が、発売3年後には、IFを455KHzに下げたS-53Aという次期モデルを発売しています
よほど2MHz台のすっぽ抜けが問題になったのか、IF帯域(選択度)が問題になったのか、あるいはコストの問題なのか定かではありません
イメージ混信を考えれば、一発で455KHzへの変換はどう?って思いますね
それ以上にメリットがあるとすれば、選択度の向上かな、です(後述) |
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