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2/8//2009  思うこと

この国の魅力

■ いくつもの偶然といくつかの必然があって、日本画と呼ばれる存在と出会い、また、それについて考えるようになった。呼び方なんてどうでもよいと思いつつも、この言葉になんらかの意味を与えたいと思っている自分がいる。

中国からの文化を積極的に取り入れていた時代を過ぎ、明治以来、この国は欧州の文化を強く意識し、取り入れるようになった。

そして、取り入れたものとそれまであったものが一体化する。
対象がアメリカになった今もそれはかわらない。
 
夕焼け
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室町時代、禅宗とともに繁栄した水墨画の流れ、基本的に江戸の終わりまではアカデミックと言えば、中国からの文化をベースとしたもの。もちろん、漢字と仮名の関係のように、巧妙に使い分けられて、この国独自のものになる。

西欧の文化を取り込むにあたって、その時すでにこの国にあったもの、それは「伝統」と呼ばれるような存在になった。もちろん中国からの、そして中国を通って伝わって来たのちこの国に取り込まれたものを含んだ姿として。

異なった文化を学ぶということは、どのようにそれを取り込むかを考えることかもわからない。たとえどのような異なり方をしていてもそれなりの折り合いをつけ取り込んでしまう力。

どんな時にでも残るこの国らしさとは何か。

島国である立地、自然の姿、言葉。
取り込むことをいとわない人の存在。

前向きに、うまい取り込み方を考えだしたいものです。