和気神社、藤公園
和気と言えば、和気清麻呂歴史上有名な人物、名前を知ってはいてもそのゆかりの場所を実際に訪ねるというのは、その筋のマニアか、何かしらのきっかけがないとなかなか動き出せないものです。ここ和気神社は、藤の名所。有名な「藤棚」の存在、季節の旬をもとめての取材でした。狙い通り、満開の藤。霧のわき上がる山を背景にメインの絵を描く事は直ぐに決りました。
新聞一面の紹介に使うカットは、山門の遠望。雨に濡れた両脇の樹木、緑の色、その深さは神社という存在を強く意識させてくれました。取材のおりの雨、私はどちらかというと好きです。もちろん雪も。そのおりならではの印象、体感を残してくれる様に思うのです。
人の作ったモノ、対象を絵に描くことは、歴史的な寺社仏閣、建物であれば、作られてからその経過した長い時間もあって、それほどの違和感も無く出来るのですが、彫像、彫刻作品となるとその出来の善し悪し、趣味?といったものも作用してなかなか描こうと思う事は少ないのですが、、、。今回は、その存在感の強さ、歴史上の人物という以上に、彫刻としての存在感に惹かれて描く事にしました。調べてみれば、なんと朝倉文夫さんの制作によるものだとか。雨に濡れたその風情もあってカットに加える事にしました。
最後は(実際に)川に泳がしている鯉のぼり。2011年5月、震災関連のニュース、フクシマ原発のニュースがまだまだ流れています。なかなか明るい未来を描きにくい、どうしても悪い方に考えてしまいがちになる今日この頃です。昨日、笠岡方面に車を走らせました。道すがら沿道に端正な藤棚、それも巨大な存在を見る事が出来ました。今年もまた藤が咲いています。3.11以後、変わらざるおえない心もありますが、この変わらぬ自然の存在、人との関係ということも思うのです。 web吉備悠久 紀田順一郎さんの「和気神社と藤公園」は、以下リンクよりどうぞ。http://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2011/043001/index.html
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3年前の丁度今頃、新緑の季節、日常では暑く感じる日も次第に多くなって来ていましたが、取材当日はあいにくの小雨、ちょっと肌寒く感じる取材となりました。しかし、その天候のおかげもあって、わき上がる霧も見る事が出来、印象深い出会いの時となったのです。