奥津渓(苫田郡鏡野町)
紅葉の盛りが12月というのは感覚的になんだかピンと来ないのですが、現在、住まいする吉備高原では紅葉が最盛期を迎えています。 小雨降る日、県南部の紅葉はまだまだこれからと言ったタイミングでしたが、新聞の掲載日を考慮して県北に早い秋を求めての取材でした。吉備高原都市からは、429号線を北上、途中旭川に添って進み、川を渡ると一路津山を目指します。179号線に入ったらひたすら北進、奥津湖を左手に見たらあとはまさしくの世界。渓谷の秋を求めるにしても奥津渓は吉井川の上流、一級河川が三本もあり、それぞれに温泉がある!という岡山ならではの贅沢な選択肢の一つです。 川沿いの変化に富む風景、冷たく深く澄んだ水の色に映える燃える赤、黄。車を走らすだけでワクワクとして来ます。こらえきれなくなり車を停め、付近を散策、一本のしめ縄をした大きな樹が目にとまりました。「大釣の赤樫」、複雑に伸びた枝、遠くに見え隠れする紅葉、エメラルドグリーンの川面、今回のメインの絵はここでと直ぐに決りました。
複雑な流れを作る石。大きな石の上に見られる特徴的な丸い穴。甌穴(おうけつ)と呼ぶのだそうです。 道路から川面近くに見え隠れした建物。ひなびた旅館がありました。まるで川の中にあるようです。まさに川に寝起きするそんな姿に見えました。 まるでここだけ別の時間が流れているようです。
川沿いの温泉街、宿の風景。橋から見た洗濯場。リゾート施設も出来ており、近くに道の駅もありました。雪の季節まであとすこしとなりました。川面を見ながらの温泉、寒さがまたうれしい季節かもわかりません。
ここで紹介している画像は、作家・紀田順一郎さんとの共著『吉備悠久』(山陽新聞社刊、2006)に収録されたものです。紀田順一郎さんの「 奥津渓」紹介は、以下リンクよりどうぞ。http://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2011/120501/index.html
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