菩提寺の大イチョウ 岡山県勝田郡奈義町
ある秋の日曜日、小学生の私は、叔父の車(ルーフを赤く塗ったHONDA・N360)に乗せてもらい、遠い県北へ向かいました。エンジンが悲鳴を上げるような急坂、険しい山道を登った記憶。その先にあったのは、思わず言葉を失う大きな銀杏の姿でした。 50歳をゆうに過ぎた今となっても秋になるとこの時の印象、光景を思い出します。子供心にそれは強烈な印象だったのです。 山陽新聞「吉備悠久」の連載がはじまり、是非とも紹介したい場所ではあったのですが、訪れるなら秋!、満を持しての取材となりました。しんと静まり返った境内、紀田順一郎さんとご一緒して何十年ぶりかで見るその姿は、記憶と違わず、まさに!という姿で迎えてくれたのです。
静かに命燃え立つ姿。優しさの象徴、黄色。原生林と整備された散策道。川の流れ。色とりどりの紅葉を楽しみました。見頃はもう少し先ですが、きっと今年も素晴らしい姿を見せてくれることでしょう。
帰り道、奈義町現代美術館へ印象的な中国山脈を借景とする立ち姿。青い大きな空。若い作家を応援、紹介する場ともなっています。最近の様子については、以下 吉備高原の季節「地域と美術館」2012年8月25日(私のブログ記事です)http://kibikougen.blogspot.jp/2012/08/blog-post_25.html ここで紹介している画像は、作家・紀田順一郎さんとの共著『吉備悠久』(山陽新聞社刊、2006)に収録されたものです。紀田順一郎さんの「那岐山菩提寺の大イチョウ(岡山県奈義町高円)」は、以下リンクよりどうぞ。http://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2012/092701/index.html
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