伊部 備前焼の里 備前市
岡山県の焼物といえば備前焼がまず頭に浮かびます。東京、大阪からの新幹線の車窓も、姫路、相生を過ぎ、山間に赤いレンガで作られた煙突が見えるようになれば岡山なのです。 山陽新聞文化部の方に案内してもらい、何件かの窯元を訪ねました。古い登り窯を見せてもらったり、将来に備えての土のストックを見せてもらったり。一番若い作家の方はちょうど窯焚きの真最中、焚き口から見える炎の色が印象深く思い出されます。 それぞれの窯元を回る中で印象深かったのは、それぞれがお宅で野の花、花器に飾る花を育てていたことでした。茶花のそれ、若い作家も同様です。何世代にも渡る継承を感じたのでした。 さて、メインの絵は?と考えた時、幾つもの代表的な場所、光景はあったにしろ、この花と、備前焼の壺というセットに思い至りました。吉備悠久の連載では珍しい静物画です。備前焼を思い出すような肌を持った花器。特定の作家物・・・・では無いところがミソ!といった絵として仕上げました。
川沿いにある備前焼の窯元。こちらでも工房の中にまで入らせてもらいいろんなお話をお聞きすることが出来ました。窯元では、ギャラリー・自作を販売出来るようなスペース、茶室などもしつらえてあるのです。備前焼の窯、いわゆる土で作られた登り窯の設置に地下水の流れ、方位も重要などという話も興味深かったのを思い出します。
伊部駅のすぐ側にある備前陶芸美術館。 取材、記事の掲載からずいぶんな時間が過ぎました。現在我が家では、この絵に描いたガクアジサイがちょうど満開になろうとしているところです。
※ここで紹介している画像は、作家・紀田順一郎さんとの共著『吉備悠久』(山陽新聞社刊、2006)に収録されたものです。以下URLは、紀田順一郎さんの「 備前町(旧伊部町)――備前焼の里)」記事への直リンクです。 是非御覧ください。(URLをクリックすると、紀田順一郎さんのサイト記事が表示されます)http://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2014/062301/index.html
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