玉堂に倣う
ワークショップに使用する和紙を何にするか?またその実際の使用において、どのような状態で行うこととするのか? 玉堂が命名し晩年使ったと言われる蔵王紙も手に入れましたが、結論としては、玉堂の著した「日本画実習法」の初心者の学び方にあるように薄美濃紙にドーサを引き、裏打ちを行ったあとシナベニヤに仮張りした状態としました。※画像は用意した各和紙へのドーサ引き実験の様子
準備した用紙に木炭で当たりをつけます。実施するのが初夏ということでもあり、それらしい絵を題材とすることにしました。
木炭の当たりを手がかりに墨書きをします(余分な木炭は墨書きをする前に羽箒で払って落としておきます)
濃淡も着けます。注意するのは筆の当たり、どのような強さ、状態で筆先を紙面に当てるか!<玉堂の筆意に倣う>のです。
濃淡も積極的に 全体を描き進めます
筆先のあたり方、墨の濃度に細心の注意を払います
サンプルAの墨書きの終了
サンプルB作成を実施サンプルAは要素も多く墨書きの量も多いため、より簡単に取り組めるサンプルBを追加実験しました。また手本そのままでは、絵の大きさもあり、作業的に難しいので、重要な要素を抽出したシンプルな構成の絵としています。
木炭で大きさや位置、形の当たりをとることの難易度を考え、多くの方々が慣れていると思われる鉛筆使用を実験です。
墨を擦り、お皿にとって濃度を決めます
鉛筆の線をガイドに墨描きをします
墨が乾いたら、練りゴムなどで鉛筆、木炭を和紙表面を痛めないように慎重に消します。その後、羽箒でゴミを払います。
使用する絵の具を事前に準備します。これらを同時に画面に塗り、暈しを行い色と色とのグラデーションを作り出します。
画面の中で絵の具を混ぜたり、グラデーションを作ったり、小野竹喬さんの波切村描法を調査したことも参考にしています。
実際のワークショプの様子 一日目 墨描きを行っています
画面の中で絵の具を混ぜたり伸ばしたり 実際の様子です。
二日目、背景の乾燥をまって細部の描写、仕上げです。参加者皆さん、完成することが出来ました。
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※「玉堂に倣う」奥田元宋・小由女美術館ワークショップ
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