「地元の神代和紙に花鳥を描く」ワークショップ+トーク
1990年、大阪で行われた「国際 花と緑の博覧会」に出品された大家の作品が並びます。当時、誰もが知る第一線で活躍されていた日本画家、大家の作品です。第一室の絵の並び、華やかなこと。繁栄する日本、「日本画」を疑うこと無く、描かれたように見える数々です。それぞれ、元気さ、勢いが感じられました。午前中のアーティスト・トークでは、私が「日本画」を学ぶ中、並ぶ先生方の作品、技術から学んだこと、またお話したことがある先生方々については、その思い出について紹介しました。
会場でのアーティスト・トークの様子です(新見美術館・藤井学芸員撮影)。そもそも今回の展覧会に並ぶ絵は、当時第一線で活躍されていた日本画家が「国際 花と緑の博覧会」主催者から依頼を受け描いた作品です。いかにも場違いな私の描いた絵が一枚展示されている理由、言い訳をするとしたら、今回の展覧会出品作が東京の佐藤美術館収蔵のものであること、また私の作品も収蔵品としてあり、私が岡山在住ということで展示に加えてくださったのです。本来なら、この展覧会のアーティスト・トークをするなど恐れ多いことなのですが、この1点のおまけ?の展示を通じて、お話させていただきました。私が「日本画」を探す中、当時たくさん目にした作家の方々の作品です。並ぶ作品の一番若い作者でも、私より15歳程度上です。先達から学んだこと、教えていただいたことなど、また日本画の変化についてお話しさせていただきました。お集まりいただいた方々、私の拙い話ではありましたが、何かしら興味を持っていただいたり、日本画を身近に感じていただけたとしたら嬉しい限りです。
午後のワークショップの様子です。多様に見える今回の展覧会に並ぶ作品にある意味で共通する部分とは何か。アーティスト・トークでお話しましたが、日本画の絵具の使い方、筆の使い方の話。この後の世代になってどんどん失われたことは何か。そんな話も含めて、絵具の発色を試すワークショップとしました。描く形は粉本、型紙を利用、組み合わせて。※撮影 新見美術館 藤井学芸員
日本画における色の使い方、塗り方を効果的に進めるためには、何が必要か、「それはデッサン、素描から違うのだ」なんて先人の話も紹介しながら説明しているところです。西洋、中国の絵画に見られる「リアリズム」の話、それらとこの国の絵画と呼ばれるものの何が異なっているのか、また異なって見えるのか。描き方、材料の使い方などから私が考える「記憶の絵画」というお話もさせていただきました。
1993年 「雪」絹本に描いています。柔らかさを捉える事を考えたり、当時暮らしていた東京での生活の中での雪についてのお話をしました。
「日本画」、この国の絵画について考えていると必然的に暮らす風土、地域のことも気になってきます。和紙という素材について、またその原料、それを作ることについて。神代和紙については、以下を参照ください。神代和紙 岡山県新見市神郷 12/4//2016 材料技法http://plus.harenet.ne.jp/~tomoki/newcon/news/2016/120401/index.html
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