「”わたし”と出会う」ワークショップ
篠田桃紅さんの言葉に「ラクで 間違いなくやれることで あんまり おもしろいことはないー」という一文があります。この言葉をキーワードに、記録する道具としての「筆」がどのようにして生まれ、またそして今それがどのような位置づけとなっているのか?そんなことを、まずは何に書くのか、どんなことを思って行うのか、実際に素材を変え、比較するテーマを変えながら試してもらいました。
どのような順序で筆を動かしたのか?試したこと、体験したことで作品が出来上がっていく過程が記録されていること見て取ることが出来ることに気づくことが出来ました。
ただ「線」を描くことでそれぞれの違いは、現れてきます。こんな”わたし”の見つけ方もあるのです。素材、手法がシンプルであるからこそ、自らが試すことが出来ました。時を超え、場所を越えて違いを認め、共感や尊敬といったことが実感をともなって可能になるのです。
岡山県立美術館で開催された「江戸の奇跡、明治の輝き」展。若冲の「菊図」がどのようにして描かれているのか?、その手がかりにが、紙の上、絵の中に残されていることに気づきます。描き方を自分自身で試す事もできました。ワークショップが終わり、展示会場に皆で向かいました。「絵描き」の作品解説を行いました。体験したこと、出会ったことがあるからこそ見えてくること、気づくことがあったと思います。楽しんでいただけたとしたら幸いです。※使用画像は、成羽美術館スタッフの方によるものです。許可を頂いて使用させてもらっています。
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