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3/1//2020  材料技法

鏡の松制作 その3

■ 「竹」の下図完成と骨描き
 
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右端上部については、金砂子を雲状に蒔いて見かけ上の竹の高さを抑え、正面の松への視線の妨げにならないような配慮を行うことにしました。
(建築として側面の壁を一段低くするような構造もみられますが、今回は正面と同じ高さの壁ということで、上記のことを考えました。)
これで一応の完成としましたが、見直しの結果、竹の葉の重なりが少し重く感じられる部分の修正を試みることにしました。

 
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竹の葉の付き方(構造)を一度頭に入れ、組み立てます。
葉の動きなどをある程度まとめることで流れを見やすくする試みを行おうと思いました。

先例を調べてみると、様式的な表現が多く見られました。
様式性も一部残しながら写生(実物の観察)による揺らぎを加えて、風にそよぐ柔らかさを今回加えたいと考えました。

 
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何度もの下図の書き換えで、紙が痛み、修正が繰り返されたあたりの明度が暗く下図上では重く感じられますが、これで完成としました。

 
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全体を見渡して葉を一部整理しました。

向かって左側から「念紙」を使って下図を板に写し取ります。
※念紙:丈夫な薄美濃紙(生紙)に朱土をお酒を膠代わりに使って練り、そのあと水を加えて薄め(通常の絵の具を溶くように作る)て一面にたっぷりと塗ります。乾いたら紙自体を揉んで叩くなどして余分な朱土を落として作ります。

 
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画面左端中央部のオレンジ色の紙が念紙です。

鉛筆による下図と板の間にこの朱色の面を下(板側)にして挟み、下図の上から鉛筆の線をなぞるようにして写し取ります。

画面は形が狂わないように部分を積み重ねる形で写し取り、骨描き作業を行う様子です。

 
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写し取り、板の上に残ったオレンジ色の線をたよりにして、新たな線を毛筆によって描いていきます。

この時注意するのは、安定な墨の定着と全体の動きです。
ただ線をなぞって描くのではなく、新たな線を描く気持ちで骨描きを行います。