ドラえもん展 第十一回I氏賞受賞作家展
アニメの「ドラえもん」をテーマとして現代作家が作品を制作、展示する現代美術展。タイトルから、よくあるアニメ関連の展覧会と勘違いして来たと思しき親子連れからは、会場で困惑の声が上がっていましたが、撮影可の場所も多く、スマートフォン片手の若い観客がそれなりに多く目に付きました。企画者の狙い通りなのでしょう。展示会場以上に混雑していたのは、関連グッズ売り場。これも狙い通りなのでしょう。
第十一回I氏賞受賞作家展 李さん、築山さんの作品が並んでいます。地階のドラえもん展の混雑とは打って変わって静かな会場でした。同じ県立美術館での同時開催、2階にも足を伸ばして欲しいものです。
I氏賞受賞作家展のコーナーをすぎると、展覧会案内で紹介した 岡山の美術「特別展示」漆芸家 山口松太追悼展 もっと伝統工芸備中漆展2022 が5月29日まで開催中です。大きな時間の存在を感じさせる作品それぞれ。素材を知ることや技術の修練に要した時間。アイデアを育てそれを一つの結果物として完成するのに必要な時間。「美」というものを考える時間。自分が関わることを通じて知る何世代にも渡るこの国の文化蓄積の時間。伝統は革新することで命を得ると聞いたことがあります。また継承できるのは技術であるとも。じっくりと自然やモノと触れ合う時間の大切さを思った5月1日でした。このあと天神山文化プラザの展覧会をまわりました。展覧会場受付にいた知り合いとの話。「いつになく、今回は人(来場者)が少なく感じる」「コロナ禍のせいだけではない気がする」大きく変化していく社会、コロナ禍はそのスピードを加速したような気がするのです。
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