YAESU ST200
普及初期段階のSSB/CW送信機です
3.5MHz帯〜28MHz帯を10Wでカバー ただしVFOは内蔵せずVXOの採用です
本来STAR製品のはずで、STARがYAESUに吸収されたタイミングで
YAESUの広告に、このST200やSR200の掲載があったことを覚えています
多分ですが、1968年にSTARではなくYAESUからの発売(写真の通り、STARロゴなし)
FL/FR−50の登場よりほぼ1年遅れで、¥29,900だったと思います

 相方のSR200と、外部VFO FV-50と一緒に
5MHz帯のIFフィルターを採用した、シングルコンバージョンタイプの送信機です
YAESU FL-50と同等の設計、YAESU・STARのどちらの設計がベースかは?です
受信機とトランシーブという発想は、この時点ではありません
各バンドで自由に送信するには、外部VFOが必須…同じ周波数構成のFL-50用VFO FV-50がそのまま使用できました
この周波数構成は、US SWAN社のものを真似たものと想像します
   参考(特にVFOの構造の違いに注目下さい) => SWAN-500

極めてシンプルな背面です
シャーシ底面です
電源トランスには、「YAESU」という記載があります
シャーシ上面
ご覧のように、あまり保存状態は良くありません
クリスタル・フィルターにも「YAESU」と
シャーシ上面 向きを変えて
終段部分のUPです
終段管は6JM6
FL-50同様に6JS6かと思っていましたが違いました
6JM6は、FT-100FT-DX100にも採用されたもので、6JS6より一回り小さいものです
「YAESU」の銘板がこんなところに貼ってあります
YAESU FV-50
こちらは、YAESU製品です
そもそもFL-50用に用意されたものですが、同一周波数構成の本機でもそのまま使用できます
各バンドごとの一発発振ですので、ダイヤル目盛りもそれぞれです
なぜかダイヤルは、波長表示です

1967年頃の発売で、当時¥7,000
その後、FV-50B(FL-50B、FT-50用)、FV-50C(FT-75用)と後続機が発売されました
ケースから中身を取り出したところ
極めてシンプルそのものです(何も見当たりません!)
シールドケースを取り外したところです
14MHz帯でも9MHz帯の発振
21MHz帯では、16MHz帯の一発発振です
安定度を求めるには、構造的な強度が求められます
手本としたと思われる、US SWAN社の SWAN-500 のVFOの構造を参考にしてみてください
こちらは、かなり頑丈に作られていることがお分かりいただけます
シャーシ底面です
発振回路と電源回路の基板2枚だけです
初代は、周波数(ダイヤル)補正は小容量のVCです
FV-50B以降では、RFAと称し、バリキャップ方式に変更され、RFA:OFFの時は、送受一緒の周波数微調、RFA:ONの時は。受信周波数のみ微調できるようになっているようです
本機には内臓されているトランスがありませんね
また構造では、発振周波数の調整をしやすくする目的か、ケース後ろから調整できるよう発振コイルの取り付け方向が変更されています

八重洲無線がSTARを吸収したタイミングの、やや混乱した時期の製品だということだと思います
2023.08   JA4FUQ

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