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この時代の標準を一歩先んじた、1.9−50MHz帯をCW、AM 10Wでカバーする送信機です
終段S2001/6146 3ステージと、一般的な構成です
が、ユーザーの改造を見込んで、ファンクションSWや、電源などに余裕を持たせているところが、極めてアマチュア・ライクで、当時普及が始まったSSBに対しても、アダプタの採用を意識しているところも見逃せません
発売は、1966年 サイズ:385 x 185 x 255mm 重量:約13Kg 横に並ぶ受信機ですが、同じSTARであれば、SRー500X、SRー550、SR-600あたりが相当すると思います
国内においても、SSB化の波が、すぐそこまで来ている時代の送信機です |
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本機の構成ですが、終段においてはクランプ管を用意して、ドライブに応じてSG電圧を制御・・・無励振時に、終段プレート電流が過大に流れることを防止するように設計してあります
終段管において、まだまだゼロ・バイアスで使うのが当たり前だった時代にあっては、大いなる終段の防御策です
また変調器には、スピーチ・クリッパー回路を用意して、より深い変調と過変調の防止を目指してあるところも好感が持てます
8球、4シリコン・ダイオード、3ゲルマニウム・ダイオードにより構成されています |
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ケースから取り出していますが、リア・パネルの様子です
RCAジャック2つは、予備です |
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FUNCTIONスイッチに、SSBポジション
STARからSSBアダプタの発売というのは、なかったと思いますが、
PSNタイプのアダプタ
例えば、Heath-kit SB-10のようなものの接続を想定していたのだと想像します
送受切り替えは、リレーの節約もあるのでしょう、シーメンス・キーが採用されています |
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シャーシ上面
中央変調トランスの上がOSC部
その右の縦一列の真空管は、変調器を構成するもの
シールドをかぶっている段がMIC入力部
7189Aプッシュプルです
シャーシ右端1/3は、電源部
変調トランスの下に見えるのがクランプ管です |
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終段部
終段管は、S2001でした
お決まりのπマッチです
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フロントパネル裏
シャーシ上面は、メーターと、その切替SW、そして変調可変(マイク・ゲイン)VRがあるのみ
メーター・ランプ、片側が切れていました |
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シャーシ底面 |
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終段部 シャーシ下です
GTソケットは、S2001が刺さっています |
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この当時は、必ずこのようなACラインフィルタが構成されていました |
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いろんな工夫があるというか、いかにもアマチュア無線家をよく知った設計がなされている、興味深い製品と言えそうです |