山田方谷記念館
幕末の学者であり、また優れた教育者。備中松山藩の財政改革をみごとに成し遂げた山田方谷ゆかりの場所を、文章を担当する紀田順一郎さんと共に岡山県西北の新見市に訪ねたのは、木々も葉を落とした冬の一日でした。国道180号線を北上し、まず最初に訪問したのは、新見市立美術館でした。事前調査により、方谷記念館への訪問は、もちろん予定していましたが、この他の方谷ゆかりの場所について、なんらかの情報があるのではと期待したのです。展示をじっくりと拝見した後、学芸員の方に関係各所の紹介をしていただき、一路、我々は方谷記念館へと向かいました。新聞紙上でメインの絵としたのは、記念館にほど近い方谷ゆかりの寺にあった古い草庵の一隅です。「方谷庵」と呼ばれる建物の丸い窓。はたしてこの窓を通して方谷は何を思ったのか?。そんな思いとともに描きました。
土壁の丸窓、竹によって編まれた斜めの格子。古びた柱に白い障子。人間の生み出した円と四角形、分割する直線の重なり。それに対峙するかのような植物の葉。古い物と新しいもの、無機的なものと有機的なもの。対比の面白さを感じたのです。メインの絵だけではなかなか読者の方も由来がわからないのでは?と全体の姿をカットとして加えました。
方谷庵のすぐ近く、寺から見下ろす位置に記念館はあります。まだまだ新しい記念館の姿です。このカットの掲載は当日朝刊の第一面でした。この連載について掲載が一目で分かる様にと、ある時期より、一面にもカットを載せるようになりました。
取材で最初に立ち寄った新見市立美術館をカットに加えました。立派な施設です。吉備悠久Web連載<>相互連携紀田順一郎さんのホームページは以下よりどうぞ。http://plus.harenet.ne.jp/~kida/index.html「改革者 山田方谷」紀田順一郎さんの記事は以下よりどうぞhttp://plus.harenet.ne.jp/~kida/topcontents/news/2010/020801/index.html
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